東京海上日動火災保険株式会社様

お客様に“伝わる”普及促進ツール作成への取組み

東京海上日動火災保険株式会社
個人商品業務部 第三分野グループ
高塚志保様
井口至郷様

保険業界のリーディング・カンパニーである東京海上日動火災保険株式会社(以下、東京海上日動)。同社のなかで、「健康経営」という比較的新しい考えの普及活動に従事しているのが、個人商品業務部第三分野グループの高塚志保さんと井口至郷(のりさと)さんのお二人だ。「伝わる普及促進ツール」を作り上げる過程での具体的な課題や苦労点、また今後の展望などを語っていただいた。

お客様に”伝わる”普及促進ツール作成に向けて

課題

  • 東京海上ホールディングス株式会社は保険業から1社、2016年、2017年、2018年、2019年と4年連続で健康経営銘柄を取得しており、東京海上グループの中核企業である東京海上日動では、主に大企業の取引先に対して、「健康経営に取組む重要性」をお伝えする取組みを進めてきた。
  • 一方、健康経営に取組む企業のすそ野が中堅・中小企業にも広がりつつある中で、同社としては、社会的課題の解決に貢献するため、健康経営優良法人認定制度(大規模法人・中小規模法人部門)の普及・促進にも力をいれたいと考えていた。

解決方法

  • 健康経営を知らない、まだ取り組んでいない企業経営者に対して、取り組むメリットを分かりやすく記載したコンテンツを作る。
  • 営業担当者が取引先訪問時に情報提供しやすいツールを作成する。

今後の展望

  • 引き続き取引先企業のみなさまに対して健康経営の取組みの輪を広げていきたい。

健康経営のことを「いかに分かりやすく伝えるか?」は大きな課題だった

どんな業界においても、「新しいこと」の普及には大変な努力がいる。東京海上グループでは現在、グループ全体で取引先の「健康経営」の普及に努めている。健康経営とは、従業員の健康増進を重視し、健康管理を経営課題として捉え、その実践を図ることで従業員の健康の維持・増進と生産性向上、企業価値向上を目指す経営手法のことであるが、経済産業省の認定制度の対象企業のすそ野が広がってきている中で、中小企業への普及促進は、同グループにとって積極的に進めたい取組みだった。ただし、企業経営者の中でも、健康と経営を紐づけする意識は未だ高いとは言えず、その普及にはあらゆる工夫が必要な状態であった。

井口:これまでも、健康経営の普及のためにいろいろな手段を試してきました。例えば過去には、関連イベントのブース出展などを行ったこともあります。来場者数は多いのですが、やはりその場で「健康経営」という考えを伝えることが難しかったのです。今考えると、伝える「情報の質」と「場所(媒体)」が合致しなかったのかな、と思っています。
そんな中、デファクトコミュニケーションズさんにご提案いただいたのが、小冊子制作でした。ただの小冊子というよりは、当社の本業である営業活動の中で「お客様の経営課題に対しての解決策」として「健康経営」をわかりやすくご案内できるツール、というイメージです。
具体的な内容としては、すでに健康経営に取り組んでおられる先例企業様へのインタビューをコンテンツ化してご紹介することで、読者企業経営者様(まだ健康経営に取り組んでおられない企業経営者様)の意識を顕在化させるというものでした。

高塚:実はこれまでも普及促進ツールとしての小冊子を作ったことはあったのですが、制作会社側から具体的な企画案が出てこなかったり、当社のビジネスを前提とした使い道を考えられていなかったりと、なかなか品質的には厳しいものがありました。そういった意味では、デファクトコミュニケーションズさんの良いところは、企画自体もそうですが、当社のビジネスのコンテクストを読んでいただき、それに合わせたコンセプチュアルな仕事ができたというところですね。「ビジネスの全体感」を意識して、共同制作ができる会社は意外と少ないものです。

「情報獲得」におけるプロフェッショナルな視点・実務

井口:実際に小冊子を制作する段階では、日本各地の健康経営推進企業に一緒に取材してもらいました。そこで、経営者にお話をお伺いするのですが、デファクトコミュニケーションズさんと一緒にまわることでいくつかのメリットがあったと思っています。
1つ目は、「情報獲得」のための事前のロジ整理です。取材の前段階で、内容を見越した必要情報の整理、取材先企業の事前ヒアリングなどもハンドリングいただいたことで、スムーズな取材ができたと思います。
2つ目は、「企業経営者とのコミュニケーション」です。実は、先例企業の多くが、社員の健康に配慮し、積極的に健康増進に取り組んでいることを「当たり前」だと考えている傾向にあり、なかなかそのきっかけや苦労などを聞き出すことができないのです。
こういった難しさがある中で、デファクトコミュニケーションズさんの強みである「豊富な取材経験・ノウハウ」は、深いレベルで経営者の本音を聞き出す手助けになりました。仮に単独で取材したとしたら、1時間の取材の中で、経営者の本音を引き出すのは難しかっただろうと感じています。

読みやすく、読者の気を惹くワーディング

高塚:執筆に関してですが、通常のライターさんの場合、ビジネス上の環境要因などを把握せず、取材時に話された言葉をそのまま紡いでしまうという傾向がありますが、デファクトコミュニケーションズさんの場合、当社との関係性や、取材先企業の環境要因などあらゆる要素を考慮した文章を作っていただけたと思っています。そういったことを、特にコミュニケーションすることなく具現化していただけたのは助かりました。
井口:加えて、読者をひきつける、インパクトのあるワーディングなども助かりました。想定読者である「忙しい企業経営者」でも中身を読んでみたくなる見出しを立て、小冊子の付加価値を高めていただいたと思っています。また、ストーリー性を重視した文章校正とすることで、読者である経営者が自社の未来と重ね合わせて読んでいただくための工夫などもできていたかと思います。

今後の展望

井口・高塚:おかげさまで健康経営の考え方は徐々に拡がってきており、普及促進の担い手として大変嬉しく思っております。今回、その取組みの一角をデファクトコミュニケーションズさんにご支援いただいたことで、健康経営の普及促進の「次の一歩」を進めることができたと考えております。
東京海上グループとしては、引き続き取引先企業のみなさまに対して健康経営の取組みの輪を広げていきたいと考えておりますので、今後も積極的な情報発信を進めていくつもりです。

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