「投資」って何?

投資とは、利益を得る目的で、事業や不動産、株式などに資金を投下することを指します。最近では、自分の将来を見込んで時間や金銭などなんらかの資本を投入することを指して「自己投資」などという使われ方もされます。しかし、もともと投資の目的とは、金銭的な意味での利益を求めることです。そのため、自分が暮らすために住宅を購入したり、自分の資金を投入して自ら事業を興すことは通常、投資とは言いません。

また投資に近い言葉として、投機というものがあります。投資と投機はしばしば混同されますが、両者の違いはどこにあるのでしょうか?この違いをきちんと理解することが、投資という言葉を理解するための近道でもあります。

投資は、資本の安全性を守りながら、計画的に、確実性の高い方法で利益を得ようとする行為です。また、投資の場合、資本を投入してから利益を得るまでの期間が長期にわたることもあります。一方投機は、ギャンブルのように運任せで利益を得ようとする行為であり、資本を投入してから利益を得るまでの期間は、投資に比べて短期間であるケースが多くなっています。

このように投資という言葉を理解するに当たっては、高い確実性と計画性、また利益を回収するまでの時間軸がキーワードであるといえそうです。

リスクとリターン

投資を行う上で、リスクとリターンについて考えることはとても重要です。リターンとは、投資を行うことで得られる収益のことです。

また、リスクとは「危険」という意味ではなく、「何らかの行為の結果が不確実であること」を意味します。投資の場合、リスクとは、具体的に「リターン(収益)の振れ幅」のことを指します。投資をする際には、期待以上の収益が得られることもあれば、予想より収益が少なかったり、時には損をする可能性もあります。リスクの元々の語源はイタリア語で「勇気をもって試みる」という意味で、前向きな言葉です。

また、しばしば「ハイリスクハイリータン」、「ローリスクローリターン」などという使われ方をされますが、リスクとリターンの関係は、表裏一体の関係にあります。おおむね世の中の金融商品は、「リスクが大きいが、リターンも大きい(ハイリスク・ハイリターン)」、「リスクは小さいが、リターンも小さい(ローリスク・ローリターン)」という傾向にあります。つまり、大きなリターンを期待すればするほど、失敗したときには大きなリスクを負うことになるということです。

現在、株式や投資信託、外国為替証拠金取引や商品先物など多様な金融商品があり、商品によってリスクの度合いやリターンの振れ幅もさまざまです。投資を行う際には、自らのリスクの許容範囲をきちんと把握して、自らに合った商品を選択することが大切です。

利益とコスト

投資は、貯蓄と比べてリターンが大きく、お金を効率よく増やす手段のひとつです。ただし、利益を得るためにはそれなりのコストもつきまとうことを忘れてはいけません。では、投資活動においてコストとは一体なんでしょうか? それは、いわゆる「損失」のことです。

リターンのある金融商品には、必ず元本割れリスクが潜んでいます。元本割れというのは、投資対象の価値が、元手を下回ってしまうことをいいます。例えば、今後値上がりすると見込んで、A社の株を買ったとしましょう。しかし、値上がりするどころか、思わぬ不祥事起きてA社の株は大きく値下がりしてしまい、ついにはあなたが買った値段よりも安くなってしまいました。こういう状態をいいます。

できればこうした損失は避けたいものですが、リスクのない投資対象は、この世には存在しません。

では、そもそも投資をしなければいいのでは?と考えるかもしれませんが、それにもまたリスクが潜んでいます。

資産がどれかに偏っていると、常にリスクに晒され続けます。 例えば、株式投資でいうと、1つの企業のみに資本を集中させていると、先に述べたように、下落した時にまともにその影響を受けてしまいます。

このような事態を防ぐためには、資産をひとつに集中させず、様々な手段に分散させるということが大事なのです。あなたの資産を守る手段のひとつとして、投資を賢く利用しましょう。

資産配分(ポートフォリオ)

金融の世界におけるポートフォリオとは、投資家や金融機関が保有する様々な資産の分配(バランス)を指します。ポートフォリオを組むことの重要性については、しばしば卵の例で説明されます。「卵をひとつのカゴに盛るな」と有名な言葉を聞いたことはありませんか?この意味は、もしあなたが持っているすべての卵をひとつのカゴに盛ってしまうと、もしそのカゴが地面に落ちてしまった時、中に入っていた卵はすべて割れてしまうというものです。しかし、あらかじめいくつかのカゴに卵を分けて入れていれば(=ポートフォリオを組んでいれば)、ひとつのカゴになにかトラブルがあったとしても、あなたの持っている卵すべてが割れてしまう事はありません。そのため、大事な物は常に分散しておきましょうという意味です。

実際の投資でいえば、Aという会社の株にあなたの資産を全額を投資していたとして、もしA社が倒産したりすることがあれば、あなたは自らの資産をすべて失ってしまいます。しかし、A社に全額投資するのではなく、B社、C社、はたまた株式以外にも不動産や外国為替などさまざまな商品を組み合わせて投資していれば、もしその中の1つがだめになったとしても、すべての資産を失うことはありません。賢い投資家は、リスクを最小限にして、リターンの最大化を図ろうとします。そのためには、正反対の値動きを持つ商品を組み合わせることにより、それぞれの固有のリスクを相殺して、リスクを軽減させています。

さまざまな投資の手段

ひとくちに投資といっても、さまざまなものがあります。まずは株式投資について。簡単にいえば、有望な会社の未来に投資することです。株を購入することで、会社があげた利益の一部を受け取ることができます。株式投資の基本は「安く買って高く売る」です。有望な会社の株を安く買い、値上がりしていけば、株主も大きな利益を得ることができます。しかし何かの不祥事や経済環境などで大きく値下がりすると、損失をこうむることになります。

ついで、昨今人気なのがFX(外国為替証拠金取引)でしょう。FXとは、小額の証拠金(元手)にレバレッジをかけて外国の通貨を売買することで利益を得る投資手段です。少ない元手で多額の取引ができるため、人気を集めています。しかし、レバレッジをかけている分だけ大きな損失をこうむる可能性もあります。

さらに、銀行や郵便局などで購入できる手軽な投資手段として人気なのが、投資信託です。投資信託のメリットは、まず、プロが運用するため高いパフォーマンスを期待できるということ。次いで、多くの銘柄を購入するためリスクを分散させることができること。デメリットは、手数料の高さでしょう。投資信託を買い付けるときに販売委託先に対して支払う仲介手数料が販売手数料です。

また投資信託では、お金を預けて資産運用を代行してもらうという形をとるため、ファンドマネージャーたちに報酬を払う必要があります。これらの費用を引かれた収益があなたの取り分になるため、その分他の投資手段に比べてパフォーマンスが落ちる可能性があります。

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