リバースモーゲージとは何か?
リバースモーゲージとは、不動産を担保に融資を受け、死亡時にその担保不動産を売却して、借りたお金を一括返済するという仕組みのローンです。自宅を手放さずに融資を受けたい高齢者に適しています。最近では、自宅を手放さずに有料ホームに移る際のローン組みにも利用されています。
リバースモーゲージは、別名「住宅担保年金」と呼ばれます。なぜかといえば、普通のローンとは異なり、「毎月一定額の融資を受け取る」という年金方式のようなシステムを取るからです。「リバース」とは「逆」という意味ですが、その名の通り、借入期間が長くなればなるほど、負債金額が『逆に』増えていく仕組みなのです。多くの場合、一戸建て住宅(主にその土地)が担保の対象になりますが、最近ではその適用範囲も広がってきており、マンションなどを対象にしているところも増えてきています。
この仕組みは以前から、米国などでは盛んでした。ただ、日本では持ち家などの資産を子供に残したいと思う傾向が強く、あまり普及しませんでした。また、バブル崩壊後、担保となる地価が下落基調にあったことも人気が出なかった理由です
しかし、最近ではいわゆる「アベノミクス」などにより、資産価値が上昇していることなどから、都銀、大手地銀などがこのローン市場に参入、人気を博しています。また、2011年には経済産業省が社会保障改革案としてこのローンを提言するなど、社会的な注目度や信頼度も高まってきているといえるでしょう。
このローンのメリットとしては、①収入、現金が少ない高齢者でも持ち家があれば生活のための資金を得ることができ、かつ生存中は返済する義務が発生しない。②基本的に不動産の査定内の融資になるため、利用者が死亡した場合は、相続者が持ち家の資産価値を超えた借金を背負うということはありえない、などがあげられます。