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インサイドセールスのメリット/デメリット

2020年3月頃から、新型コロナウィルスが世界的に感染拡大し、1年が経過しました。日本国内の感染者数は累計で47万761人、死亡者数は9,090人※1(2021年3月29日)を数え、新型コロナ終息のきざしはまだ見えていません。

日本経済も大打撃を受け、企業も政府からの要請によりテレワーク推進に舵を切りました。それに伴い、営業組織においても変革を求められており、非対面による営業手法である、日本語で内勤営業と訳される「インサイドセールス」に注目が集まっています。

今回は、インサイドセールスを始めるにあたり、どのようなメリット、デメリットがあるのか、またインサイドセールスを導入するにあたって、どのようなことを重視するべきか、などについて解説します。
※1
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data-all/

インサイドセールス導入のメリット

積み木に挟んだ名刺に「Merit」の文字

インサイドセールスの概念について、簡単に説明しておきます。

インサイドセールスは、1990年代にアメリカで誕生しました。広大な国土を有するアメリカでは、相手先に出向くことなく、電話やメール、チャットやWEB会議ツールを利用して営業を行えるインサイドセールスは、格好の営業スタイルと言えます。

ただ、インサイドセールスは、「リモート営業」とは異なり、単なるオンラインによる営業活動ではありません。企業組織に導入することにより、享受できるメリットがいくつかあります。

営業活動の効率化

メリットとしてまず挙げられるのが、営業活動の効率化を図れることでしょう。

従来の営業フローでは、営業担当者1人で、リードの獲得から見込み顧客へのアプローチ、商談・成約、購入後のアフターフォローまでを担っていました。1人でこなす作業は多岐に渡るため、決して効率の良い手法とは言えません。「営業は靴をすり減らしてナンボ」、あるいは「100件電話して、1件商談に持ち込めれば御の字」など、体力に裏打ちされた根性論がまかり通っていたのです。

ただこれでは、限られた営業リソースを無駄に消耗してしまい、営業マンの生産性を著しく低下させてしまいます。そこでインサイドセールスを導入することにより、営業フローを分業化し、営業の負担を軽くすることが可能になります。

これまでなら、営業はアポイントが取れた順に、相手先へ出向いて商談を行っていました。しかしこの方法では、見込み顧客が自社の製品・サービスに対し、どれだけの関心を寄せているのか、会って話を聞いて見なければ分かりません。そうなると、どんなに機動性の高い営業でも、訪問件数はせいぜい1日に2~3件といったところでしょう。

また、インサイドセールス部門がオンラインでカバーすることにより、リードが購買行動のどの位置にいるのか、事前に探ることができます。これなら、営業はよりホットな見込み顧客に注力し、商談率を上げることができるのです。

リードナーチャリングによる商談案件化の拡大

マーケティング部門がもたらすリードは玉石混交で、単なる興味本位の問い合わせから、購入を真剣に検討している見込み顧客までと様々です。

インサイドセールス部門の役割は、マーケティング部門から受け取ったリードに対し、電話やメール、チャットツールなどで接点を持ち、成約確度の高い顧客へと引き上げ、営業部門へ渡すことです。この一連の業務を、リードナーチャリングと呼びます。

リードナーチャリングによって、リードを確度の高い顧客へと育てて営業に繋ぐことで、営業担当者はリソースを商談に集中させることにより、成約率を向上させることが可能になります。

また過去に、営業がコンタクトしてはみたものの、商談にまでは至らなかった失注案件や、数が多すぎてカバーできなかった案件など、埋もれてしまったリードがあるものです。そうした案件に対し、インサイドセールスが再度、オンラインでアプローチすることにより、案件創出のきっかけをつかめるかも知れません。

このように、インサイドセールスがリードに対し、オンラインによる接触を図ることで、商談案件数を増大させることが可能になりました。

顧客情報のデータベース化と共有化

インサイドセールスと、アポ取り業務との違いは何でしょう?

アポ取り業務は、KPIとして1日の架電数が設定されていると、とにかく1日のノルマを達成すれば、仕事をしたことにはなります。ただこれでは、実際のリードと話した内容や、自社製品・サービスに対する反応は記録されず、やり取りは一過性のものに終わってしまう恐れがあります。

インサイドセールスの業務においては、架電数に加えて、リードにどのように接触を図ったか、そのプロセスをCRM(Customer Relation Management)やMA(Marketing Automation)などの電子ツールに登録することが重要になります。

これにより、マーケティング部門や営業部門と過去ログを共有し、PDCAサイクルを効果的に回すことが可能になるからです。そうすることで、顧客ごとに最適な施策を打てるようになり、ひいては成約率の向上に結び付けることができるのです。

インサイドセールス導入によるデメリット

不機嫌な表情でこちらを睨むスーツ姿の男性

今度は、インサイドセールス導入による、デメリットについて見ておきましょう。

対面型に比べて顧客との関係性が希薄になりがち

これまで、「営業は相手先へ足を運んでナンボ」といった考え方が主流であり、営業という仕事の「いろは」とまで言われてきました。そのような商習慣が根強い日本においては、オンラインのみでコミュニケーションの大半をカバーするインサイドセールスは、見込み顧客との関係性が希薄になってしまう、という意識が健在のようです。

HubSpot Japan 株式会社が2019年12月に公表した、「日本の営業に関する意識・実態調査2019」※2によると、買い手となる経営者や購買担当者にアンケートしたところ、全体の70.6%が「営業担当者の訪問を希望する」と回答。そのうち、さらに理由を尋ねると、1位が「顔を見ずの商談には誠意を感じない」(35%)、2位が「営業担当者の顔を見ると安心感がある」(30.1%)と答えています。

※2 「日本の営業に関する意識・実態調査2019」

各部門間で対立が起きやすい

インサイドセールスの導入は、営業過程を分業化し、マーケティング部門、インサイドセールス部門、営業部門それぞれにリソースを集中させ、より効率化を図り、効果を最大化することを目的としています。

各部門に、業績評価の指標であるKPIを設定すると、チームは自分たちの目標を達成するために懸命になります。マーケティング部門ならリードの獲得件数、インサイドセールス部門では商談案件数、営業部門であれば売上となります。

売上が悪化すると、どこに課題があるかの検証が為されます。責任の所在がどのチームにあるのか問われるため、各部門の言い分が対立することにもなりかねません。その結果、お互いの信頼関係は損なわれ、分業体制はうまく機能しなくなってしまうのです。

売上の増加という、共通する目標を常に意識することが重要になります。それぞれのチームが業務を遂行する中で、収集した顧客情報をお互いにフィードバックし、共同作業しているという感覚を持ち続けることです。

インサイドセールス導入にあたって何を重視するべきか

手に光る電球を持つスーツの男

ここまで、インサイドセールスの導入により、企業にどのようなメリットがあり、どのようなデメリットが予想されるか、見てきました。

導入にあたって大切なことは、営業という業態を取り巻く変化を正確に捉え、
インサイドセールスを自社で実践する上で、大切なことは何かを見極めることです。

顧客側の意識の変化

この1年で、新型コロナ禍の影響により、買い手側の意識にも変化が見られます。

先述したHubSpot Japan 社が2021年2月に発表した、「日本の営業に関する意識・調査2021」※3によると、買い手側に「訪問型営業とリモート営業とどちらが好ましいか」と尋ねたところ、2019年12月時点では「訪問営業」と答えた人は全体の53.7%であったのに対し、2020年12月のアンケートでは35.0%に減少しています。反対に「リモート営業」と回答した人は、2019年12月には21.0%であったものが、2020年12月には38.5%に増加しました。

どちらの営業形態に誠意を感じるかは、買い手側の個人差によるところが大きく、明確な根拠はないようです。しかし、新型コロナの感染拡大を受け、多くの買い手は対面による商談に抵抗を示しているのは確かです。この顧客側の意識の変化は、今後増々、顕著になるものと思われます。

※3「日本の営業に関する意識・調査2021」

購買検討プロセスの変化

これまで、企業で購買を担当していた人は、自社であるサービスの購入や、システムの導入を検討する際は、それらを扱っている会社に直接問い合わせ、営業マンを呼びつけて情報収集を行っていました。

営業マンが持参した資料に目を通し、営業トークに耳を傾け、自社に適した製品・サービスかどうかを検討したものです。従って売り手側の営業は、相手先に何回も足を運び、あの手この手で売り込みを仕掛けていました。

それが2000年代に入ると、インターネットの普及に伴い、買い手側も検索機能を利用して、情報の質・量ともに格段にアップさせました。購買担当者は、関心のある企業のサイトに訪問し、資料をダウンロードします。購入を考えている製品のデモを、各社から取り寄せて比較検討し、さらにはセミナーに積極的に参加して知識を深めていきました。

売り手側の営業が提供してきた、製品・サービスについての情報は、訪問前に既に買い手側は入手済み、という状況が当たり前となったのです。

顧客エンゲージメントを意識することが重要に

営業を取り巻く環境がこのように変化してくると、営業手法もおのずと変貌せざるを得ません。従来のように、営業マンがいくら自社の製品・サービスを、流暢なトークで熱っぽく語っても、購買担当者に伝わらなければ意味がありません。カタログを一見すれば得られる情報は、わざわざ営業マンに訪問してまで語ってもらう必要はないのです。

買い手側は、営業から一方的に売り込みをかけられることを好みません。なぜならそこには、買い手の視点が欠けているからです。買い手がどのような企業で、どのような課題を抱えているか、売り手側が十分に認識してアプローチしてくることを望んでいます。そうでなければ、自分たちが必要としている情報を、適切なタイミングで提供してもらうことは難しいでしょう。

先に触れた「日本の営業に関する意識・調査2021」では、買い手企業の担当者に、「どのような営業担当者に誠意を感じるか」と尋ね、複数回答を求めました。

全体の34.0%が、「自社が過去にその企業に伝えた情報を把握した上で、打ち合わせに臨んだり営業してくれる」と答えています。さらに30.4%が、「自分のアピールより顧客の課題ヒアリングを重視している」と回答しました。

このような売り手側の真摯な姿勢は、買い手側の心を動かすものです。「自社のことを、真剣に考えてくれている」と、買い手に思ってもらうことが何よりも重要であり、良好なカスタマーエクスペリエンスを生み出す第一歩になります。

マーケティング、営業、購入後のサポートと、あらゆる接点でカスタマーエクスペリエンスを高めることが求められます。そして、企業と顧客が製品・サービスを介して築く信頼関係、これを「顧客エンゲージメント」と呼びますが、これをいかに向上させていくかが、インサイドセールスを実施する上で第一義となるのです。

まとめ:インサイドセールス導入によるメリット、デメリットを理解し、営業を取り巻く環境の変化を見極め、何を重視するべきかを考えることが重要

ハート形の赤いクッションを手のひらに乗せている人

インサイドセールス導入によるメリットは、営業活動を分業化して効率化を図ることができる点です。また、オンラインによるリード育成を行うことにより、商談案件数を増やし、限られた営業リソースを商談に注力させることができます。

さらに、リモートでの見込み顧客とのやり取りの一部始終を、CRMやMAなどのデジタルツールに記録し、データベース化することにより、マーケティング部門や営業部門と情報を共有できます。これにより、クライアントごとに施策を打てるので、成約率を向上させることが可能になります。

一方デメリットは、インサイドセールス自体が、日本の産業界にまだ馴染んでおらず、買い手側によっては、「オンラインによる商談は失礼」と受け取られてしまう点です。

また分業化することで、各部門の縄張り意識を増長させ、部門間の対立を招いてしまう恐れがあることでしょう。しかし、これらのデメリットは、インサイドセールスという業務形態が認識されるにつれ、徐々に解消されていくものと思われます。

そして、インサイドセールス導入にあたって大事なことは、買い手側の購買検討プロセスの変化を察知し、顧客エンゲージメントをどのように高めていけるのか、真剣に考えることです。インサイドセールスという手法の長短を把握し、自社に最適な実施方法を検討してみてください。

良質なリードを獲得するためには、買い手側の購買検討プロセスの変化を理解し、より優れたコンテンツを揃えることが重要です。そのためには、外部のプロの手をうまく利用することも、視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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