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Facebook、Clubhouseに対抗して音声SNSを今夏までに開始予定!

 

2021年4月19日に米Facebook社は、話題のClubhouseと同様の音声交流サービス「Live Audio Rooms(ライブオーディオルーム)」を開始すると発表しました。本記事では、Live Audio Roomsの機能の内容や、Clubhouseのおさらい、現在の音声サービス市場・音声SNSの現状と今後について解説します。

Facebookは音声サービスを次々と強化予定

音声交流サービスLive Audio Roomsは、スマートフォンのFacebookアプリから利用します。まずは、先行テストとして有名人にLive Audio Roomsを提供し、他の有名人やファンとの音声会話を可能とする予定です。

Live Audio Roomsでは、マネタイズの手段として、寄付・購入・サブスクリプションなどの機能を用意する予定です。また、Facebook本体でも音声コミュニケーション関係の機能を強化。

アーカイブを残せないClubhouseとは異なり、Live Audio Roomsでは会話を録音してポッドキャストに配信することもできます。Facebook参入により、ますます競争が激化しそうな音声SNS。ここで、音声SNSの火付け役となったClubhouseについて、改めておさらいしてみましょう。

Clubhouseとは

2020年春に、米スタートアップ企業がサービスを開始したClubhouse。実名かつ完全招待制の音声SNSです。Clubhouseを起動するとさまざまな主題ごとに設けられた「room」があり、興味のあるroomに参加するとaudienceとして、room中で行われている会話を聴けるようになります。

主催者はmoderator、話し手はspeakerと呼ばれており、audienceも挙手をして主催者が許可すれば、speakerとして会話に加わることが可能です。moderatorは、会議室から特定の参加者を追い出したり、入室禁止にしたりする操作もできます。

roomは、参加者同士の雑談roomから有名人の会話を数千人規模の人が聴いているトークイベント的なものまでバラエティに富んでいます。

人気の理由

Clubhouseが大きく人気を集めた理由は、Clubhouse独自の特徴にあります。

招待を受けないと参加できない

まず、Clubhouseに参加するには、アカウントの登録をした後、すでに利用している人から招待を受けなければなりません。また、「誰に招待されたか」はプロフィールから閲覧可能で、招待のつながりをさかのぼることも可能です。

音声データはライブ限定

「音声のやり取りはすべてライブでその場限り」という点も大きな特徴の一つです。その場で参加しているスピーカー全員の書面での同意がない限り、会話の内容は録音やメモなどの記録が禁止されています。完全にクローズドな交流がClubhouse独自の魅力です。

大人数でも会話しやすい

多くの人と話していても遅延が少なく会話しやすい点も特徴です。普段の会話と同じような感覚やテンポで話せる点もストレスが少なく人気の理由といえます。

2021年2月13日にLINEリサーチが行った「第3回Clubhouseに関する調査結果」によると、「Clubhouseを使ってみたい」という年齢別の意向は以下のようになっています。

  • 10代:33%
  • 20代:28%
  • 30代:29%
  • 40代:22%
  • 50代:19%

10~30代の割合が多く、総じて若い世代は興味を持っており利用に積極的といえるでしょう。

Clubhouseの始め方

Clubhouseを始めるには、以下の2つの手続きが必要です。

  • 携帯電話番号を登録してアカウントを取得
  • 利用者に招待してもらう

携帯の電話番号を登録すると、SMSで認証コードが送られてくるので、コードを入力して認証。その後、名前や利用したいユーザー名を登録できるようになります。名前は、基本的に実名とされています。変更は1回のみ可能ですが手続きが面倒なようです。

アカウントは、招待がなくても登録することができますが、その先は招待なしでは進めません。Clubhouseを利用している人を探して招待を頼みましょう。基本的に、利用者が招待できる枠は2人ですが、Clubhouseをよく利用している人は、招待枠が増えていきます。

招待をしてもらえると、登録したアカウントでのログインに進むことが可能です。ログイン後は、画面の指示に従って興味のある分野や、Clubhouseでフォローするユーザーなどを選択し、サービスを早速利用しましょう。

Clubhouseは、音声SNSですが音声サービスは他にもあります。次に、現在の音声サービス市場と、音声サービスの種類についても確認しましょう。

 

現在の音声サービス市場とサービスの種類

Facebookは、音声SNS以外の音声サービスについても、積極的に機能を拡張しようとしています。ここで、現在の音声サービス市場を構成している音声SNS・ポッドキャスト・音声配信サービスについておさらいしましょう。

音声SNS

音声SNSは、アカウント登録者なら誰でもルームをオープンでき、音声でリアルタイムかつ双方向のコミュニケーションができるサービスです。Clubhouseが代表例ですが、FacebookのLive Audio Rooms、TwitterのSpaces、米大手掲示板Redditの提供するReddit Talkなどもあります。

Clubhouseは、アーカイブが保存できないようになっていますが、Live Audio Roomsは会話の録音ができるなど、会話をどのように扱うかはSNSによって異なる傾向です。

ポッドキャスト

「iPod (アイポッド)」と、放送を意味する「broadcast(ブロードキャスト)」を合わせた造語で、インターネット上で音声コンテンツを楽しむサービスです。音声コンテンツを聴くだけでなく、自分で配信することもできます。

自分で配信する場合は、ポッドキャスト制作の専用ツールを使って音声の録音や編集を行い、完成した音声ファイルをアップロードします。ポッドキャストサービスを提供しているサービスは、Spotify、Apple、Amazon Musicなどです。

Facebookも今回の音声サービス対応強化の一環で、アプリから直接ポッドキャストを聴けるようになります。

音声配信サービス

音声配信アプリを利用して、録音・編集・アップロードすべての作業ができるサービスです。サービスの例としては、Radiotalk、Spoon、REC.などがあり、これらの音声配信サービスは誰でも配信することができます。

審査制の音声配信サービス

誰でも配信できる音声配信サービスとは別に、審査制のものもあります。例えば、Voicyは審査制の音声配信サービスで、NowVoiceやZATSUDANなどは、有名人のような限られた人のみ配信できるサービスです。

このように、さまざまな音声サービスが出てきています。ここからは、音声サービスについて2021年5月時点の現状と今後の見通しについても確認しましょう。

音声サービスの現状と今後

音声SNSをはじめとする音声サービス市場は、2021年5月時点でどのようになっているでしょうか。音声SNSの現状と、今後の見通しについて解説します。

収益化できている人はまだ3%

人気の出ている音声サービスですが、音声クリエイターたちの収益化はまだ進んでいません。ポッドキャストが日本より浸透しているアメリカでも、収益化できているポッドキャスターは約3%といわれています。

ただ、Appleは2021年5月より配信者がサブスクリプション制のコンテンツを提供できる仕組みを用意すると発表。Spotifyや、日本の音声配信サービスstand.fmもサブスクリプション型の課金を可能とするサービスを提供する方向です。

さらに、2021年夏までにサービスインする予定のLive Audio Roomsでは、寄付・購入・サブスクリプションなどマネタイズの仕組みを用意。音声サービス各社の対応により、収益化できている配信者がわずかといわれる、この状況が大きく変化する可能性も十分にあり得るでしょう。

収益化できる手段が増え、収入が得られるようになれば、音声クリエイター志望の人が増えて、「より質の高いクリエイターが誕生する」という好循環が生まれるかもしれません。

音声広告市場は全体の1%にも満たない状況

株式会社電通など(他3社)が発表した「2020年日本の広告費インターネット広告媒体費詳細分析」によると、インターネット広告媒体費のうち動画広告は3,862億円で、全体の約22%でした。一方、音声広告は、その他の広告に含まれており、他の広告と合計すると約193億円(1.1%)です。

つまり、音声広告については全体の約1%にも満たない規模となっています。ただし、電通の「2020年 日本の広告費」によると、2020年におけるラジオの広告費は1,066億円でした。そのため、インターネットでの音声広告市場は、今後も成長する余地があるともいえそうです。

Clubhouseダウンロード数は急ブレーキ

アメリカの調査会社によると、Clubhouseのインストール数は2021年2月が960万回と大きく伸びましたが、2021年3月は270万回、2021年4月も減少しています。それでも、国産の音声SNSパラレルと比べてもまだまだダウンロード数は多い状況です。

2021年2月ほどではなくても、「興味を持った人が一定数いて順調にダウンロードは進んでいる」という見方もできます。2021年夏までに参入するFacebookの動きによっては、再び音声SNSが盛り上がることになるかもしれません。

これから音声SNSがさらに大きく成長する市場となるかどうかは、今後の注目ポイントでしょう。

若い世代の人気を集める国産の音声SNS・パラレル

Clubhouse以外に注目を集めている音声SNSは、国産の「パラレル」です。2021年3月時点、アジア圏で100万ダウンロードを超えました。利用者の70%は20代半ばまでのZ世代と非常に若い点が特徴となっています。パラレルの人気は、自分の好きなタイミングでログインして会話ができる点です。オンライン上で気軽にリアルタイムのコミュニケーションが楽しめます。

LINEが爆発的に広まったときも、若い世代から次第に浸透していきました。パラレルも同じように若い世代発の流行となり得るかどうかは、今後注目したい点です。

 

Facebookのサービス開始でClubhouseはどうなるかも注目

2021年2月に大盛り上がりとなった音声SNS・Clubhouseに刺激され、Facebookも2021年夏までに音声サービス関連の機能を強化すると発表しました。Facebookの参入で、Clubhouseにどのような影響があるかは興味深い点です。

これまでなかなか収益化できなかった音声サービス市場ですが、YouTubeのようにマネタイズの仕組みを各音声サービスが提供し始めており、今後の動きがどうなるかは、まだまだわかりません。インターネット広告に目を向けると、YouTubeなどで大きくなってきた動画広告市場は、インターネット広告全体でも2割を超える規模に成長しました。

しかし、音声広告市場は全体の1%にも満たない規模のため、今後の伸びが期待されます。これから音声SNSを始めてみるなら、Clubhouseやパラレル、Live Audio Roomsなど複数のサービスに登録して、それぞれの違いを比較するのもいいでしょう。

情報発信の場としてかなり斬新な音声SNS。有名YouTuberのように、有名配信者が今後誕生する可能性は十分にあります。これからの音声サービス界隈の動きは、まだまだ目が離せません。

 

文・藤森みすず 大手Slerにてシステムエンジニアを経験後、フリーランスのライターに。FXなどの投資にも関心がありMT4を使った取引も行っていた。IT・IoT、FX・保険・不動産・フィンテックなど、多様な記事の執筆を手掛ける。プライベートでは旅と写真をこよなく愛す。

 

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