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起業するには資金調達が必須!クラウドファンディングによる資金調達とは

起業するときに最初にぶつかる壁の一つが「資金調達」です。オーソドックスな方法としては、日本政策金融公庫や銀行などで創業融資を受ける方法があります。しかし、支援者の賛同が得られる魅力的なアイデアがあれば、近年注目を集めている「クラウドファンディング」も選択肢の一つです。新規事業を立ち上げるときに有効な資金調達について見ていきましょう。

 起業時に必要な資金はどれくらい?

まず起業時に必要な資金についてみていきましょう。

 開業費用の平均は989万円

日本政策金融公庫が発表した「2020年度新規開業実態調査」によると、2020年度の開業費用の平均値は989万円と調査以来最も少ない金額になりました。業種や事業形態によって必要な資金は異なるため、一概にはいえませんが、開業時にかける費用は年々減少傾向です。開業費用の分布を見ると、最も多いのは「500万円未満の割合」で43.7%、次いで「500万~1,000万円未満の割合」が27.3%となっています。

開業時に苦労したこととしては、「資金繰り、資金調達」をあげる企業の割合が55.0%、次いで「顧客・販路の開拓」は46.8%でした。起業するときは、資金調達と販路拡大が大きな課題となることがうかがえます。

会社設立費用はそれほどかからない?

近年は、少ない費用で会社が設立できることもあって、株式会社ではなく合同会社を設立する例が多い傾向です。

 

【最低限必要となる会社設立費用】

  株式会社 合同会社
定款認証手数料 5万円 なし
定款印紙代  

4万円

(電子定款なら無料)

 

4万円

(電子定款なら無料)

定款謄本代 2,000円程度

謄本用紙代 250円 ×(定款の用紙枚数+奥書1枚)

 –
登録免許税 最低15万円

(または資本金の0.7%のいずれか大きいほう)

最低6万円

(または資本金の0.7%のいずれか大きいほう)

登記事項証明書代

(書面請求の場合)

1通600円 1通600円
印鑑証明書代

(書面請求の場合)

1通450円 1通450円
合計 約24万3,050円 約10万1,050円

※行政書士や司法書士に会社設立を依頼する場合には、別途手数料がかかります。

 

株式会社の場合には、最低限25万円前後の費用がかかります。しかし、合同会社の場合は定款認証の必要がないため、株式会社の半分以下となる約10万円前後の費用で法人を設立することが可能です。合同会社は「認知度が低く信用が得られない」などとわれることがあります。しかし、合同会社にもアマゾンや西友、Appleといった有名企業があり、近年は決して知名度が低いとはいえません。

資本金は会社の信用度をはかる目安

かつては、株式会社の最低資本金は1,000万円が必要でした。しかし、2006年(平成18年)の新会社法施行に伴い、資本金1円からでも会社設立ができるようになったのです。しかし、資本金は会社の信用度や法人の体力をはかる目安になるため、資本金をあまりに少なくすることはおすすめできません。なぜなら、資本金が少ないと決算が赤字になればすぐに債務超過の状態に陥ってしまうからです。

特に、金融機関から融資を受ける場合、債務超過の状態では信用が得られません。また、資本金1,000万円未満の会社は、設立後2年間、消費税の納税義務を免除されるメリットがあります。1,000万円未満の範囲内で、ある程度の資本金は用意しておくことが賢明です。

起業する業種によって必要となる費用は異なる

日本政策金融公庫が発表した「2020年度新規開業実態調査」 によると、開業時の資金調達額は2020年の平均で1,194万円です。資金の調達先で最も多いのは、「金融機関等からの借入」で825万円と約69%を占めており、次いで自己資金は266万円(約22%)となっています。これらを踏まえると、資金調達の多くを金融機関から調達していることがよくわかるのではないでしょうか。

設備を必要としない事業であれば、最初は自宅を事務所として使用することで、費用を最小限に抑えることが可能です。

  • 会社設立費用15万~30万円

登録免許税、定款認証手数料・印紙代、司法書士や行政書士の報酬など

  • 事務用品や通信機器関連44万~72万円程度

パソコン(3台)、プリンター:20万~30万円程度

会計ソフト:1万~3万円程度

電話・通信機器:1万円程度

文房具・名刺・コピー用紙:1万~5万円程度

通信費・スマホ代:1万~3万円程度

ホームページの作成(外部へ発注):20万~30万円

 

事務所や店舗を借りる場合には、上記の費用以外にもさまざまな費用が必要です。以下の費用を念頭において、事業をするために必要な金額を十分に調査し、業種特性に合わせた資金計画を作成することが重要となります。

【開業時に必要となる費用】

  • 事業所や店舗の賃貸・取得費用(敷金や保証金なども含む)
  • 改装費用や設備費用
  • 備品や事務機器
  • 広告宣伝費
  • 商品仕入費用など

【開業後必要となる費用】

  • 人件費(従業員を雇った場合)
  • 事業所や店舗の維持費
  • 商品仕入費用
  • 備品や消耗品費
  • 営業諸経費など

【その他費用】

  • 融資を受けた場合の返済金
  • 当面の生活費

起業・開業時の資金調達方法

では、企業・開業時にはどのようにして資金を調達していけばいいのでしょうか。

銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受ける

起業・開業時の資金調達方法として最も利用頻度が高いのは、銀行など金融機関から融資を受ける方法です。

日本政策金融公庫

政府100%出資の政策金融機関です。融資限度額が7,200万円(うち運転資金4,800万円)の「新規開業資金」、無担保無保証人で3,000万円(うち運転資金1,500万円)まで借りられる「新創業融資制度」などがあります。創業計画書の作成が必要ですが、事業開始後に必要となる設備資金や運転資金に対応可能です。

 銀行や信用金庫などの金融機関の融資

銀行などの金融機関の融資には、「信用保証協会の保証付融資」と「プロパー融資」の2種類があります。

<信用保証協会の保証付融資>

信用保証協会とは、中小企業や小規模事業者が銀行などの金融機関から融資を受けられやすいように保証人となってサポートする公的機関のことです。申し込みは、融資を受ける金融機関を通じて行い、万が一返済ができなくなったときに信用保証協会が借主に代わって金融機関へ立て替え払い(代位弁済)をします(借主は金融機関ではなく信用保証協会へ返済していく)。

 保証付融資には、創業時に利用できる制度もあり、日本政策金融公庫と並んで利用頻度の高い融資制度です。各自治体が行っている中小企業支援を目的としたあっせん融資を利用すれば、信用保証料や金利の補助が受けられる場合があります。

<プロパー融資>

プロパー融資の場合、担保や金利、連帯保証人の有無といった融資条件は、すべて金融機関が独自の審査基準で審査します。地方銀行や信用金庫は、地域に根付いた金融機関のため、積極的に支援してくれるところも多い傾向です。法人設立手続きや、今後の事業拡大、取引先の紹介などの相談に乗ってもらえ、良好な関係を築くことで得られるメリットは大きいでしょう。

返済不要の資金調達の方法は?

金融機関からの融資は、返済が必要になりますが返済不要の資金調達の方法もあります。

 出資

出資とは、株式を発行し、それと引き換えに資金の提供を受ける資金調達方法です。代表的なものとして、ベンチャーキャピタルや個人投資家(エンジェル投資家)からの出資があります。返済不要の資金調達としてメリットは大きいでしょう。しかし、多くの投資家はリターンを得ることを目的として出資をするため、時には経営に干渉してくる可能性もあります。

<ベンチャーキャピタルからの出資>

高い成長性が見込まれるベンチャー企業やスタートアップ企業に投資し、将来その持ち株を売却することによって利益を得る(キャピタルゲイン)投資会社があります。将来的な成長が見込め、上場を目指す企業が対象となることが多い傾向です。ビジネスプランの魅力によって、出資の有無が判断されます。

<エンジェル投資家からの出資>

エンジェル投資家とは、将来有望と判断したスタートアップ企業に出資をする個人投資家をいいます。ベンチャーキャピタルと比べて小口の出資となることは多いものの、個人の裁量で出資の有無が判断されるため、早期に出資が受けられる点はメリットです。

補助金や助成

国や地方自治体が企業を支援する目的で行うもので、起業・開業時に利用できるものがあります。補助金は、一定条件を満たすことで申請できますが、採択された場合に支給されるもので必ずもらえるとは限りません。助成金は、一定条件を満たせば支給されます。

補助金・助成金のどちらも返済不要の資金調達として魅力的です。しかし、事業に必要な資金を先に支払い、後から経費の一部を補助するものが多く開業時にすぐに使えるとは限りません。そのため、応募期間や条件を事前にしっかりと調べてから申請するようにしましょう。

 クラウドファンディングによる資金調達

 ニュースなどで最近取り上げられることが多い、クラウドファンディングについて見ていきましょう。

クラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは、「群衆(Crowd)」と「資金調達(Funding)」を組み合わせた造語であり、インターネットを介して少額の資金を不特定多数の人たちから集める資金調達方法です。「やってみないとわからない」という不確定要素はあるものの、魅力的なアイデアや事業に対する思いに賛同してもらえれば、時には高額な資金調達が実現します。

多くの人に賛同が得られることが重要となるため、インターネットを利用したマーケティングも兼ねた新しい資金調達の方法として、注目を集めています。

 クラウドファンディングによる資金調達の実施方法

クラウドファンディングの資金調達の実施方法は、以下の2種類あります。

All or Nothing方式

目標金額を達成した場合のみ資金を受け取る方式で、期間内に目標金額に届かなかった場合、資金は支援者に返金される方式

All in方式

目標金額を達成できなくても資金が得られる方式。設備購入資金など、目標金額が達成できなければ目的が達せられない場合には、「All or Nothing方式」を選択するのがよいでしょう。

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングと一口にいっても、さまざまなタイプがあります。

購入型のクラウドファンディング

最もポピュラーな形式で、特定のイベントやプロジェクトなどに対して広く支援者を募り、資金を集める方法です。市場に出回っていない商品や権利、サービスなどの特典が支援者のリターンとなります。

寄付型クラウドファンディング

純粋な社会貢献や、ボランティア活動などに対して支援者を募り、資金を集める方法です。そのため、支援者には金銭的な価値があるリターンは原則ありません。

株式型クラウドファンディング

ベンチャー企業などが多い点が特徴的で、将来の株式の値上がりや配当を期待しておこないます。支援者が企業の株式をリターンとして受け取る方法です。

融資型クラウドファンディング

個人の資産運用の側面があることから「ソーシャルレンディング」などとも呼ばれます。複数の個人から資金を集め、集めたお金を企業に貸し付ける仕組みで、スタートアップ企業でも出資を募ることができます。

ファンド型クラウドファンディング

株式型と同じように企業が行う資金調達の一つで、特定の事業に対して複数の個人投資家から出資を募る仕組みです。支援者は、売上や利益、出資額に応じた金銭的なリターンを得ることができます。その事業で作られた商品やサービスが受け取れることもあり、社会貢献性の要素が強いことも特徴的です。

 クラウドファンディングのメリットとデメリット

クラウドファンディングのメリットとデメリットを整理してみていきましょう。

 

メリット デメリット
・資金調達の選択肢が多い

・種類によって返済不要の資金を集めることができる

・金融機関からの融資を断られてもチャレンジできる

・現金以外のリターンも設定できる

・SNSなどを利用してプロジェクトを公開するため、宣伝効果がある

・マーケティングを兼ねた市場の反応を見ることができる

・資金が集まらず、起業できないケースもある

・商品やサービスなどのリターンを必要とするため、純資金が思ったより少ない場合がある

・支援者が多数となるため、リターンの発送や準備など管理に手間がかかる

・目標を達成しても、途中でやめることができない

・クラウドファンディング会社への手数料が負担となる場合がある

・事業計画を公開するので、アイデアを盗用される可能性がある

新しい資金調達方法として注目されるクラウドファンディング

 起業・開業時には、資金調達が必須です。業種や事業形態によっては、多額な資金を必要とする可能性もあります。事業に必要となる費用を十分に調査し、業種特性に合わせた資金計画を作成することが必要です。一般的に、起業・開業時の資金調達の方法としては、金融機関からの融資を受ける方法があります。

しかし、支援者の賛同が得られる魅力的なアイデアや説得力のある事業計画があれば、返済不要のクラウドファンディングによる資金調達も可能です。インターネットを利用してマーケティングも兼ねることができる新たな資金調達方法クラウドファンディングに、ぜひチャレンジしてみてください。

 

 

文・加治直樹(1級FP技能士、社会保険労務士)
銀行に20年以上勤務し、融資及び営業の責任者として不動産融資から住宅ローンの審査、資産運用や年金相談まで幅広く相談業務の経験あり。在籍中に1級ファイナンシャル・プランニング技能士及び特定社会保険労務士を取得し、退職後、かじ社会保険労務士事務所として独立。現在は労働基準監督署で企業の労務相談や個人の労働相談を受けつつ、セミナー講師など幅広く活動中。中小企業の決算書の財務内容のアドバイス、資金調達における銀行対応までできるコンサルタントを目指す。法人個人を問わず対応可能で、会社と従業員双方にとって良い職場をつくり、ともに成長したいと考える。

 

デファクトコミュニケーションズでは中小企業の経営者様をサポートするさまざまなサービスを展開しています。企業のブランディングやマーケティング活動にお悩みをお持ちの方はぜひ一度ご相談ください。

 

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