「市場の視点」という言葉があります。これは、市場参加者の注意の方向を意味する言葉です。為替は、景気や物価変動、金利や紛争、災害、ブームなど様々なファクターを総合して方向性を示します。もちろんそのすべてに中立的に目を向けることも大切ですが、様々なファクターで強弱両面の材料が多数出ている時は、いったい何を主軸に相場を考えていけばいいのかと悩むことになります。そんなときに、この「市場の視点」の方向性を考えるのです。
市場の視点の方向性を知るには、直近の「市況」を読むことが重要です。ロイターや時事通信社など、できるだけ中立性の高い情報ソースから出された市況を読みます。市況には必ず、「結果」とともに、「なぜそうなったか」が記されています。価格の推移はともあれ「なぜそうなったか」という部分を読めば、市場の視点がどの方向に向いているのかが分かります。そういったポイントを見つつ、情報に、戦略的に優先順位をつけるのです。